Artist15.6の使用感に我慢できずに、Cintiq22を買ってしまいました。
結論から言ってペンデバイスとしてはこれぞ本物と言える流石の出来です。
反対にディスプレイの表示品質は購入した自分を哀れんでしまうような出来です。
まず、ペンタブとしての部分だけど、UXが垢抜けて帰って来たような印象。
スタンドは小さく、本体も薄いので、画面が姿勢を圧迫するポジションになりません。発熱も無し(ここ重要)。身体がずっと楽です。
ペンは上手く位置調整すれば、傾けてもカーソルがペン先にピッタリと合って、遅延もなし。UXからさらにスムーズになった気もします。これぞデジタルペーパー、これこそが液タブであって、この域に達しないものはソレっぽい紛い物デバイスだと言いたくなります。
ただし個人的な問題点がひとつ。悩んだあげくワコム製品を買った理由のひとつであり、だからこそのがっかりポイントでもあり。
私はペンを傾けた描き方をするのですが、付属のPropen2が、旧ペンと違って芯の先端がキノコ型になったせいか、傾けて使うと芯が押し込まれたときにガクッと引っかかるのです。
常に鉛筆持ちでペンを立てて線を引いていれば起こらない問題です。しかし私にとっては、これじゃ使い物にならない。
そもそも、傾けて使わないならワコムである必要ないんですよ。Artist15.6(旧版)の、ペンを傾けたときのカーソルのズレが許容できずにワコムを買ったというのに。
幸い、UXで愛用していたクラシックペンがCintiq22にも対応しているので、こちらで快適に描くことが出来ます。だから余計にUXの洗練版という気がします。(そもそもどこも標準でグリップが太いのがおかしいんじゃないかと。そんな太い筆記具存在しないじゃないですか。)
ペンを立て描きする人なら、おそらくArtistでも全然問題ないのでしょう。ちょっとレスポンスは劣りますけど。しかしこれも旧版での話で、現行の各機種Gen2だとどうなのでしょうね。ほんとにそこが気になって・・・。
そして欠点なのですが、映像は褒められたものじゃありませんね。途方に暮れそう。
ブラウン管か?と問いたくなるような画面の明るさで、純粋な黒が出ない。それに合わせてか中間点が持ち上がっていて、グレーがすぐ黒くなるから、コントラストを下げないと、黒のつもりでグレーを使ってしまうことになる。
それに相変わらずの色かぶりで、白が黄色い。高明度で目立ってくる黄色味を嫌って明度を下げるにしても、上記のように暗色が狭いから、色の段階を保てない。ということで明度と彩度の両方で問題がある。
しかも、これより大きい27インチFHDモニターに比べても断然ボヤけたボケボケ映像。縦768pにでも拡大しているかのようです。
アンチグレアの画面はむしろ光を吸収し内部拡散でもしているのかのようで、周囲の光を絶たないと白くなって見辛いこと・・・。UXの移り込みガラスの方がだいぶマシです。それも元の価格帯からすれば当然の品質差なのかもしれませんが、しかしここまで映像がひどいと、画面に直接描画・表現をするという液晶タブレットのコンセプトをブチ壊しているといってもいいんじゃないでしょうか。その表示映像が正しくなければ直感的表現のしようがないんだから。別のモニターに移して確認しないと実際は何描いてるか分からないんじゃ、たいして板タブと変わらないではないか。
ゆえにペンのテクノロジーは間違いなく本物なのですが、液晶タブレットという総合性能だとどうでしょう。
これも幸い?というか、私はあまり厳密に色を気にするタイプではありませんから。アナログ画材だと思えば、結局はデジタルデータに変換することで明度と彩度、あるいは色相まで変わってきますし、現実には環境光がありますから、描き手が制作中に認識している色がそのままの形で受け手に伝わることはありませんから。(アニメのデジタルリマスターなんかでも表現色って変わりますよね。)バランスさえとれていれば多少デジタル原画と変化があってもいいかな・・・と。
まあしかし・・・。廉価版というのは所詮こんなものなのでしょう。悔しければProを買いなさいという企業からの誘導をヒシヒシと感じます。
画面の分のコストはタダみたいなものなんじゃないのかなこれ・・・。もう2・3万ほどでマトモに及第点レベルのモニターにはならなかったのか・・・?それでも20万というハードルは超えないのですし。
買っちゃったものは使いますけど・・・。この書き味には満足なので。
ペンの持ち方を矯正して他社製品を使う気には、実際に使って確かめられないことには怖いかな。
でも、金があってPro版を買えるとなってもですよ、見たところワコムの新型ペンの3って、2と同じくキノコ型芯なんですよ。傾けたときのカックンタッチも同じだったら・・・と思うと・・・。22で正解だったのかな~?
もしくは今どきはタブレットPCが正解なのでしょうか?
お提灯レビューを見ても参考になりませんから、どう選べばいいのか。ギャンブルですね。
たとえ真っ正直な情報だったとしても・・・傾きの使用感についての言及を殆ど見られません。
みんなそんなに教科書的な正しい持ち方で描いてるの?
むしろペンや鉛筆はギリギリまで傾けて使うものだと・・・
世の中デジタルデバイスにうまく適合できる人の方が多いのかぁ。
あ、加えて、スリープ解除時とかにクリスタで筆圧を認識しなくなることが度々発生。
ドライバでは入力を認識しているので、ドライバの再起動をしても解決しません。CSPを再起動しても治りません。PCの再起動が必要。
何が原因なのか。連続した作業中は起こらないのでいいんですけどね・・・余所見せず描いていろという天からのお告げ?

と、いうわけでシェバトのギアを描いてみました。
白い死神って感じの不思議な見た目の機体です。
本編で編隊が見たかったですけどね。まさかあの一機しか稼働できないほどに余裕が・・・(ゼプツェンに食われてるとか?)。
割り切ってサインなど入れてみたのですが、うん。
正直、2次創作にサインって気が引けますので、今までもたまに入れてみたり入れなかったりしたのですが。
これからも絵を描いていきたい、と考えるとアピールしなきゃ始まりませんし。機械学習とかもありますし・・・(でも透かしって見た目を損なうからなあ)。
本当は見ただけで描いた人=私がわかるのがいいのですが。いやまあ、知っている人の絵なら見た目だけで大抵は判別できるものですけどね。
私が描きました。という。責任問題という面もありますしね。