あいどる

ブームが遅れてやってきた、というわけではないけど、頭の中で「♪誰もっがっ目を~♪」という例の曲がループする。

不思議と引っかかる曲で、おそらく、奇特な構成と素朴な歌声の組み合わせがクセになるんだろう。確かになんかわからんがキャッチーだ。(一聴してボカロの親戚という印象を受けるが、それでいて萌え声というわけでもないのが意外だ。)キャッチーと言えば目が☆の女の子のメインビジュアル、あれ強烈にキャッチーだよね。なにかしらアニメビジュアルとの関連があると最近は強いようですね。


まあそれは前置きでして。

メディアは容赦なくヒロインに仕立てますよね。某競泳選手。

本人が、結果が全て(なので負けたら意味ない)、と言っているのは、競技者としての悔しさか、結果以外に注目しないで欲しい、ということか、私にはわかりませんが。ただ、先ず国民的ヒロインの動向がどうこう、で、同時点で彼女より結果を出していた高校生の方がおまけ扱いなのがなんとも。

結果的にメダル獲得ならず、そうすると、やっぱりヒロインの負け姿の方がキャッチー。

それで「結果が全て。頑張ってきたのは無駄だったのかな」ですから。いやらしいよな・・・。無論、発言者がいやらしいというわけではなくて。皮肉な扱い方が。

そして柔道の方。大本命がまさかの負け。悔しさに絶叫。

負けて泣くなと言うつもりはないけど、あまり、そこに全面的に寄り添って感動シーンとして扱いたくはない。

というのは、オリンピックに出ている以上、その姿は国を代表するものだから。これは程度の問題で、人間だから感極まりもするでしょうが、うずくまって動けない・・・よりは、たとえ泣きっ面でも毅然とした姿を求めたい。

いちアスリートの葛藤への共感があるかないか、という話ではなくて。

これは、あるスポーツの世界大会と、オリンピックの違いであって、TGV放火の(自称)犯行声明が「ナショナリズムを祝うもの」としていますが、それはそうだ。逆に全くナショナリズムのないオリンピックに意味などないでしょう。個人競技者としての国際大会は各スポーツ界にあるのだから。(オリンピックの中継でも「世界ランク」の表示がされるように、個人としての実力は、各競技の世界大会で測られている。)

国際競技者が国の枠で出場する、のではなくて、国の名前で国際競技者が出場するのでしょう。

その瞬間、彼女はまさしく競技者個人であったと思う。それはすんげープレッシャー、そして悔しさがあったと思うが、オリンピックとはそういう個人のストーリーが主題なのか?その姿勢が、また、それを扱うメディアが、なんの疑いもなく一般に受け入れられるなら、オリンピックは、各競技界がタイミングを合わせただけの大会、でありましょう。

非難するように書いておきながら、私はぶっちゃけそれならそれでいいと思う。

自国民選手がんばれー、はまだしも、我が国の威信を示すのだ!にっくき某国を倒せ!なんてノリは、一致はしないだろうから。

ただ、それなら選手団とかやってないで、「無国」の、地球スポーツフェスにしちまえとは思います。(その場合、団体はどういうチームで競うのか不明ですが。)いや・・・形がどうあろうが、開催誘致、国際アピール大会なのは同じですか。人工埋め立て競技島でも作ります?

国家意識が0か100か、というのはトンデモですけれど。今、オリンピックとは、なんだろうなとも思うのです。


それはそうと、「アイドランク(宮場弥二郎/さきしまえのき/フレックスコミックス)」を手に取れる場所に置いておくと、本当に楽しいですう。

“公称”未成年アイドルがオフで飲みまくる、という話です。5年ほど前の作品なのですが、先日、試し読みから一気に引きずり込まれてしまって、即買いました。

だいたい一話完結で、ほぼ毎頁ギャグが飛び交うリズム感と、絵のかわいらしさの相乗効果で、どこ開いても楽しいんですわ~。

メインヒロインが5人おりまして、御覧の通り順番に表紙を飾っているのですが、4巻完結で5人目の表紙が無い!!!!

アイドルが酒場をハシゴして身バレしないように飲みまくる・・・という話なので、コロナ絡みの打ち切りなのでしょうか(最終話がタイミングを問わない汎用最終回だったので)・・・5巻目が見たかったあぁ。

(性差別的意図ではなく旧来・主として)おとこの趣味・おっさんの趣味の世界に女の子を歩ませる、というのは単純ですが親近感が湧いて萌えですね。漫画絵的にはアルコールによる頬の紅潮にピントを置きそうなもので、そういうシーンも含みますが、専らおっさん臭さのマイルド化として萌え絵を使っていてギャグが気持ちよく、でもやっぱり可愛く見えちゃう。

アイドルのちょっとだらしない部分も見たい、という願望をかなえつつも、客体として美しく作画する限りはどこまでもかわいいわけで、こういう都合のよさは絵ならではのものですね。