漫画読んだ

R18話題です。

「ただの恋愛なんかできっこないーこじらせ上司とフェチな部下ー 著:吹田まふゆ」宣伝で目に留まって、3冊一気に読んじゃった。いやー熱くなった。(これ社会人恋愛なのに分類がティーンズラブなんだけど、読者の年齢を言ってんの?)

美男美女で睦合ってんの見るの大好き。女性向きの絵って目の保養になるしね。頭身高くて、服のシワがスーッと長い細線で入って、写実的かと思いきや陰影を付けずにトーンで色の処理のみ。っていう傾向はあるようです。線を見せる絵。自分からは出て来ないスタイルなので。

以下まとめてない感想タレ流しです。

まず展開の早さに度肝抜かれた。ヒロイン唯野ちゃんがドンドン来ますね。いきなりやっちゃうのかよーっって。誠意はあるけど常識がねえ。クールで周りは見えているけど、周りから見えていることは見えていない。ブっ飛んでて好きです。

あんだけやってて、いまっさら二人きりで出かけるのがデートに当たるのどうのって、ほんとに自分が何やってんのか見えてねえな。(当日の服を悩んだ挙句スーツなのが笑った。)行為中も、自分がどうなってるのか見たがりませんしね。

そんでヒーロー桐谷さんがかわいい。付け入りどころのあるイケメンっていう、イヤミのない造形、これもまた好きです。行為中の表情が色っぽくてたまらんね。毎回、唯野さん視点での桐谷さんのカットがあるのですが、いい男ーーーっ!谷間とか、股の間から見上げる視線がこんなにカッコイイとはね。

しぶしぶだったのに次第に独占欲が出て来て・・・。建前の関係から、互いを求め合う本心に気づかない、認めない、じれったさがたまらねえ。エロマンガ脳だと体が連結したら心も連結して、めでたし。ですから。

んで、桐谷の後輩で唯野と同期の蓮見くん。眼が怖えよ。元カレとか寝取りとかやめてくれよーっ俺そういうの耐性ないんだよーっ

だから唯野ちゃんとの、過去のやりとりが明らかになるまで不安で仕方なかった。けど、ぶっちゃけメイン二人より感情移入できる。冷たい顔しながら、実は俺の心に気が付く。そりゃドキュッとなります。俺の方が長く想ってるのになぁ。って。こういう、生き方の器用さでやることやれてるやつ、私は嫌いですけどね。ええ、僻みですよ。

けどもっと怖い人が出て来る・・・。夏目さん。桐谷さんの症状を作った・・・この人こわいよ~。まさか当人と会っちまうなんて狭い世間だ。この人・・・まあ漫画なんだけどね、居たら俗にいうサイコじゃん(言い過ぎ)。「大奥」の仲間由紀恵を観たせいで余計恐いわ。夏目さんの場合は優れた容姿という権力の座にいるわけです。まあ社内でやっちまうのは流石に桐谷さんが迂闊ですが、それ秒速でぶちまけてますからね。しかも相手(蓮見くん)にネタが使えるのを瞬時に見抜いて。こえ~。これが美人じゃなければ、信用って言葉が辞書にない、ただのアブない奴だよ、気を付けなよ蓮見くん。と、心配したんですけど、蓮見くんも蛇であったか。毒を以って毒気を抜いて、夏目さんの人間味を見せて来るのが、読後を爽やかにしていて、安心です。一貫してバケモノキャラでも通用すると思いますが、俺は暗ぁいジメジメドロドロのは見たくないんでよかった。

あ、唯野ちゃんが夏目さんにおっぱいで負けてるのを気にするのですが、十分でかいよ。桐谷さんも夢中だよ。で、唯野ちゃんは鼻が効くのに夏目さんの影を匂いで気が付かないんですかね。流石に、空間に残り香が香るほど、芳香バリバリではないのか。ああ、飲み会の後だしな・・・。

後に出て来る行為シーンで、服を捲り上げ+エプロンを真ん中に寄せておっぱい出すとこ、「これだーーーっ!!」って思いました。こういう出し方、ありそうで見ることなくないですか?このサイズならこう出すよなって、納得がいく見た目の心地よさ。(何言ってんだ俺は?)

で、互いの存在がだんだん大事になりつつ、唯野ちゃんは勘違い、桐谷さんは建前で、じれったい関係が(エロエロ度が増しながら)続いていく~~、と。特にまとめることないのですが、二人の他愛ないやりとりで笑えて、楽しい漫画です。いいものを観た。


余計な話で、特に何の弁明でもないのですが、この漫画で欲求をかきたてたりはしないです。

私自身はやおい感性ではないのですが、こちらのウェブサイト、「まこりんのわがままなご意見」で語られているやおい論は興味深く、納得がありました。いわゆるロリエロマンガのヒロインは、無人格なダッチワイフだと。これには同意で、そうじゃないと実用できないのですよ。(傾向的に)女性作家が描かれる男性向けエロマンガで、竿と女がそれぞれの人格を持って、ページの中で勝手に戯れている、つうのは、話に自分が乗っかれないわけです。自分が入る隙がない。他所様の営み見せられても。(AVで竿のキャラが立ち過ぎているようなもの。)「相手の人格をみとめた上での性欲はワイセツではなく、人格から分離した事物としての肉体だけに対する性欲がワイセツだということである/不道徳教育講座/三島由紀夫」と、引用してみる。

そういう、ページから自分の立ち位置を排しているのが「やおい」だと。単にホモってだけでなく構造の意味で。(合ってますか?)

乗っかれない、という点で同じくするのが、寝取り/られ、汚っさん、レイプ、とか。こちらはヤり・ヤられの双方に感情移入したくないのです。金払って憂鬱になりたくはないから。(自己)憐憫の感傷に浸るっていう目的のものでもないでしょうし。後味が悪いって、カタルシスとは別物だよね。(マゾが痛みを快にするように、読後の鬱屈がむしろ気持ちいい。とか、救いのないのが蜜の味、ってことかな?)

フィクションだからこそ、現実では味わえないエグい体験が出来る、それはそうなんでしょうが、それを楽しめる余裕がないってのは、私の人生経験が足りないんでしょうね。


ついでに関連の話で・・・「きのう何食べた?」ドラマの内野さんの演技が何度見てもすごい。他に風林火山とJINくらいしか存じませんけども、役者ですね。ふるまいが役の人物そのままだもの。オネエというだけでキャラが立ってますが、単にそういう設定だからでない、作り物じゃない人物像が見えます。

もう一つ。弓道のアニメをやってたのですけど。これFREEじゃね?と。人の置き方がまんま・・・。寡黙不器用で秘めたる才を持つ主人公(黒)、オラオラライバル(赤)、ハイテンションかわいい(黄)、癒し系、データ系(居たか?)。と、何かに似てるとか、どっちが先だからとか、てのを問題にする気はなくて、単に見ていてイラつきました。赤は躾けていない若犬みたくギャンギャン吠えてるだけで、黄はブリブリのぶりっ子。キャラ属性を人格に見せかけるのが非やおいだとするなら、この作品はその類でしょう。萌えとやおいできっぱり分かれた需要があるわけでもありませんね。

[24/5/5追:似ているも何も同じ京アニで同じレーベルだったみたい・・・。戦隊モノみたいな雛型でまんま2度やってもどうかって気がしますが、アニメってそういうもんだと言えばそうでしたね。部活でも日常でもSFでも萌えでもロボでも。]

あと、シンライダーの。怪人。あれこそホモ属性をトッピングしただけだと思うのですが、萌え人が女キャラに萌え~ってなるように、ホモ趣味の方もあれにキュンと来るのでしょうか。果たして。